皆さま、こんにちは! 群馬県よろず支援拠点です。
今年最後の経営ブログは、コーディネーターの平本が担当させていただきます。
最近、「来年も、ものづくり補助金はありますか?」との問い合わせが多くなって
きました。
今回は、今月13日に令和元年度補正予算が閣議決定されましたので、今後複数年に公募
される主要な補助金の大枠についてお送りいたします。
ものづくり補助金、持続化補助金、IT導入補助金(以下、主要補助金)について、
5つのポイントを解説します。特に、補助金の基金化等に伴い制度が変わります。
1.基金化
・3つの主要補助金を含む「中小企業生産性革命推進事業(仮称)」として3600億円が
予算案に計上されています。
・3600億円は複数年にわたり「基金化」されることで、事業者にとって使い勝手が大きく
向上します(予算額の大きさから3年分程と推測されます)。
・通年で公募し、複数の締め切りを設けて審査・採択を行うことで、予見可能性を高め、
十分な準備の上、申請・事業実施することが可能になります。
2.給与支給総額の申請要件化
・当該事業を通じて、賃上げにも取り組んでいただきます。なお、積極的な賃上げや
被用者保険の任意適用に取り組む事業者は優先的に支援します。
・事業計画期間において、「給与支給総額が年率平均1.5%以上向上」、「事業場内
最低賃金が地域別最低賃金+30円以上」を満たすこと等を申請要件とします
(持続化補助金及びIT導入補助金の一部事業者は加点要件)。
・「申請要件」ですので、ものづくり補助金申請の場合、上記の「給与総額向上」と
「地域別最低賃金+30円以上」を記載する必要があると理解できます。
3.目標未達時の返還
・要件が未達の事業者に対して、天災など事業者の責めに負わない理由がある場合や、
付加価値額が向上せず賃上げが困難な場合を除き、補助金額の一部返還を求めます。
・「付加価値額が向上せず賃上げが困難な場合」とは具体的に分かりませんが、
申請要件未達に伴う一部返還は、今までなかったことかと思います。
4.補助金初心者に有利
・過去3年以内に同じ補助金を受給している事業者には、審査にて減点措置を講じる
ことで、初めて補助金申請される方でも採択されやすくなります。
・逆に、どこまでの減点措置かによるとは思いますが、補助金申請リピーターに
とっては少し厳しくなりそうです。
5.電子申請化
・補助金申請システム・Jグランツによる電子申請受付を開始します。
・電子申請で申請負荷が軽減されます。申請作業だけでなく、事後報告手続きも
電子化されます。
群馬県よろず支援拠点では、補助金の支援などを経験豊かなコーディネーターが
ご相談をお受けしていますので、お気軽に当拠点へご連絡下さい。
今年一年、群馬県よろず支援拠点をご利用いただき、ありがとうございました。
良いお年をおむかえください。
群馬県よろず支援拠点
コーディネーター 平本 善則